かなめ 髪の毛ビンタ
「ツインテールにビンタされたいよな」
「頭でも打った?」
「真面目そうな表情で心配そうな顔を浮かべられた。なぜだ」
「当たり前でしょ、急に変なこと言いだすんだもん」
「変な……こと?」
「こいつもう手遅れだったわ」
どうやら俺はもう手遅れらしいです、リョウです。
「そんな手遅れな俺の手遅れな願いを叶えてくれませんか」
「自覚症状があるのに自重しない!本物なのねコイツ」
「今日も俺の恋人が俺に対して辛辣だ」
「うっさい!」
「ところで今日はどうして髪を結んでいないのでしょうか」
「アタシだって毎日ツインテールする訳じゃないのよく分かってるでしょ」
「ええ、それはもう。なぜなら俺が色んな髪型をリクエストしているから」
「アンタの勝ち誇ったような顔ってなんか殴りたくなるのよね」
「暴力は良くないですよ?」
「正論すな。で、ツインテールでビンタってどうすればいいの?」
「えっ、やってくれるんですか!?」
「アンタのことだからやってくれるまで言い続けるでしょうから」
「さすがかなめは俺のことよく分かってるなあ」
「そんなお世辞はいいから!」
「ということで下校中の場面から家へとマップが切り替わりました」
「アンタ定期的に虚空に向かって話すの好きね」
「いや、虚空じゃない。かなめには見えないのか、あいつが」
「えっ!?だ、誰……?」
「まあ、誰もいないんですがね」
「ぼうりょく!」
「暴力は良くないですかなめさん」
この恋人は頻繁に暴力を振るってくるので体力ゲージがよく削られます。
「アンタがしょーもない冗談を言わなければ殴らなくて済むのにね」
「いや本当に。わはは!」
「笑いごとじゃないのよ……」
「それはさておき、今から結んでくれるんですか」
「ええ、そうだけど」
「じーっ」
「な、なんか見られるとやりづらいんだけど」
「じーーーーっ」
「そう言われて余計に見るやつがいるか!」
チョップを食らった。かなめのからてチョップは威力100くらいある。
「痛いですかなめさん」
「アンタがしょーもない行動をしなければ攻撃しなくて済むのにね」
「いや本当に。……デジャヴだ!」
「はいはい、結び終わったからさっさとそこに座りなさい」
「え、そんなあっさりとイベントを進行していいのか?他に何かフラグとか……」
「いいからさっさと座る!」
「ひいっ!」
大人しく座るとすぐ横に気合を溜めているかなめの姿が。
「俺、今から死ぬのかな」
「ツインテールが凶器の事件なんて聞いたことないわ」
「それもそうだ」
「それじゃテキトーに振り回すわよー」
「その割には気合入ってませんか」
「気のせいよー。それじゃ……えいっ」
かなめは勢いよく頭を振り、ツインテールが俺のほっぺに直撃する。
「おお……これは」
「どうだった?」
「こうしてまた一つ、新たな性癖が生まれたって感じだ」
「生まなくてよろしい」
「除夜の鐘の数だけ性癖を数えよう」
「そんな人間いたら鐘に縛って突いてやりなさい」
「かなめは物騒だなあ」
「で、アンタはもう満足しちゃったの?」
「えっ」
何やらぶんぶんと髪を振り回しているかなめさんが目の前に。
「アンタを合法的に攻撃できるなら悪くないかもってね」
「これって一方的な暴力?」
「合意の上だから一方的じゃないわ」
「そんなあ」
かなめが満足いくまでぺちぺちされました。でもまあ、気持ちよかったので良しとしよう。
シロ 連絡先
特定の曜日の特定の時間帯に大学の一角にある建物の屋上へ向かうと一人の人物がいる。
その人は白井だから「シロ先輩」僕は黒木だから「クロくん」とお互いのことを呼んでいる。
今週もまたいつもの時間がやってきた。
僕はすっかり慣れた足取りで人混みを抜けて向かい扉を開けた。
「……あれ」
しかしシロ先輩はいなかった。
「おかしいな、いつもはもういるはずなのに」
僕は慌ててスマホを確認する。曜日も時間も間違いはない。
こんなことは数か月経って初めてのことだ。
「……いや、待てよ」
そもそも僕と彼女はそんな約束をした仲ではない。
たまたま僕が屋上に行ったら彼女がいて、そこから何となく一緒に過ごすようになって。
だからシロ先輩がいなくたってそれはおかしいことではない。
そうだ、今日は風邪を引いたり何か大学の用事があったりしていない、それだけの話だ。
それなのに。
「どうして僕はこんなにがっかりしているんだ?」
いつの間にか僕はシロ先輩と過ごす時間を楽しみにしていたようだ。
連絡を取ろうと思ったが、僕はシロ先輩と連絡先を交換していない。
学部は聞いてはいるが、探しに行くのは非効率的だ。
そんなわけで急に時間が空いて退屈になってしまったが、かと言ってこのまま帰るのも面白くない。
手持ち無沙汰になった僕は普段シロ先輩が座っているベンチに腰掛ける。
3つあるベンチのうち、左が僕の定位置で右が彼女の定位置だ。
「……ふーん」
座る場所を少し変えただけで思ったより景色が違って見えた。ここからだと隣の高校のグラウンドが見えるのか。
……そういえば、シロ先輩の高校時代の話とか聞いたことないな。
普段はどんな風に過ごしていたのかとか、部活はどこに入っていたのか、彼氏とかは……。
「……って、なんでそんなことを考えているんだ」
別にシロ先輩はただの遊び相手で、そういうのじゃなくて。
「……そんなことって、どんなことだい?」
「わあっ!?」
背後から急に聞こえてきた声に僕は驚いてしまう。
振り返るとそこにはシロ先輩がいた。
「やあ、クロくん」
「シロ先輩……」
「いやはや、教授から急用を頼まれてね。ここに来る予定の時間から21分53秒ほど遅くなってしまった」
「そう、だったんですか」
「うん?やけに慌てているな。何かあったのかい」
「いや別に、そんなことは」
「まさか……私がいなくて寂しかったのかい?」
「ち、違いますっ!」
柄にもなく大きな声を出して反論してしまう。
「僕がそんな感情を発露すると思いますか。そもそも僕は子供の頃からずっと休み時間は一人で過ごすのは当たり前で……」
「でも連絡もなく普段過ごしている人がいなかったら少しは寂しいものではないか?」
「別に、そんなことは……」
「逆の立場だったら私は寂しいけどな、ふふ」
「なっ……」
こちらをからかうような視線でシロ先輩は僕のことを見てくる。
普段は背が大して変わらないからわざとかがんで上目遣いになるようにして覗き込むのは、正直言ってちょっとずるい。
「僕でからかわないでください」
「はは、ごめんよ。しかし連絡する手段がなくてだな」
「連絡先とか交換すればいいじゃないですか」
「なるほど、それは妙案だ。Gmail?Skype?それともフ・レ・コ?」
「なんでポピュラーな選択肢がないんですか。普通にLINEとかでいいでしょう」
「LINEか。普段あまり見ないからな」
「僕もあまり見ませんけど、だからこそ通知が来たらすぐに気づくでしょう」
「確かに。それじゃあ交換しようではないか。……どうやるんだ?」
「やったことないんですか……」
先輩の画面を見ながら一つずつ説明をする。必然的に距離が近くなり、さっきあんなことを言われたからか妙に意識をしてしまう。
なんかいい香りもするし。シロ先輩はただの遊び仲間で、そういうのじゃないのに。
「よし、これでいいんだな」
「はい。……何ですか、このアイコン」
「いいだろう、みかん。おいしいし」
「……まあ、おいしいですけど」
先輩のセンスは時々ちょっと変わっている。そこもまあ、特徴の一つではあるけれど。
「さて、遅くなってしまったが今日も始めるとしようか」
「いいですよ、何するんですか」
「夢幻の砂時計」
「先輩、最近それハマってません?」
「これが一番キミに対しての勝率が高いからな」
「なるほど……」
やれやれ、パズル要素が強いアクションゲームは苦手なんだけどな。
~数十分後~
「相変わらずキミはパズルが苦手だな」
「意外そうな目で見るのはやめてください」
「失敬、理系だから得意なものかと」
「その理論は安直過ぎませんか」
「はは。……っと、もう時間か」
「今日は早いんですね」
「こう見えて私も役割があってね。では、また次の時まで」
「はい。また」
颯爽と扉へ向かうシロ先輩の背中を見送り、僕も帰路へ向かおうとした時だった。
「……ん」
珍しくLINEから通知が来ている。何事だろう。
スマホを開き確認すると、それはシロ先輩からだった。
『これからは好きな時間にキミへ話しかけてもいいということだね?』
「……どういう意味ですか、それ」
今日もシロ先輩の真意は分からない。でも不思議と悪い気はしなかった。
僕は『はい』と一言だけ返事を返してスマホを閉じるのだった。
登場人物紹介
2025/1/11更新
〇かなめ
コンセプト:平成中期にいがちなツンデレ
本名:椎名 要(しいな かなめ)
一人称:アタシ パートナーの呼び方:アンタ、リョウ
年齢:16~17(高校二年生)
身長:平均よりちょい低めくらい
髪型:黒髪ツインテール(ちょい長め)
その他身体的特徴:リョウ曰く「全身むちむち」
家族構成:父、母、妹
いわゆる暴力系ヒロイン。リョウとは幼馴染で幼少期の頃からずっと好きだった。付き合い始めたのは中学三年生。
元ネタは「ツンデレにこれって間接キスだよなって言ったら」スレの椎水かなみだが、ぺったんこじゃなかったり変えている点も多い。
〇リョウ
コンセプト:ギャルゲーのTrueエンド後の主人公
本名:軽井沢 亮(かるいざわ りょう)
一人称:俺(その場のノリで変わることあり) パートナーの呼び方:かなめ
年齢:16~17(高校二年生)
身長:平均くらい
髪型:黒髪ショートヘア
その他身体的特徴:ややひょろい
家族構成:父、母、兄
いわゆる変態系主人公。かなめのことは好きだが本人曰く付き合うつもりはなかったらしい。
かなめをからかうのが好きでよくボケているが、引き際は弁えているらしい。
〇シロ
コンセプト:年上ポンコツクーデレ
本名:白井 美樹(しらい みき)
一人称:私 パートナーの呼び方:キミ、クロくん
年齢:19~20(大学二年生)
身長:平均よりやや高め
髪型:黒髪ロング
その他身体的特徴:全体的にスラっとしてる
家族構成:父、母
いわゆるクールなお姉さんを装ったポンコツお姉さん。少し世間知らずなところがある。
クロのことは初めてできた異性の友人である。
〇クロ
コンセプト:やれやれ系後輩
本名:黒木 航(くろき わたる)
一人称:僕 パートナーの呼び方:クロ先輩
年齢:18~19(大学一年生)
身長:平均よりちょい下
髪型:黒髪クセっ毛
その他身体的特徴:メガネ
家族構成:父、母
いわゆるやれやれ系主人公。ダウナー気質で友達が少ない人生を送ってきた。
データオタクで理屈っぽい。
〇あかり
コンセプト:明るいヤンデレ元気っ子
本名:火野 灯(ひの あかり)
一人称:ワタシ パートナーの呼び方:先輩
年齢:22~23(社会人一年目)
身長:平均よりちょい高め
髪型:黒髪。その日の気分でサイドテールだったりポニーテールだったり色々
その他身体的特徴:いわゆるボンキュッボン、的な。
家族構成:父、母、妹、弟
IT系で働く明るく元気な新入社員。身体を動かすのが好きなアクティブ系。教育係である先輩に懐いている。
しかし先輩に懐いているのはどうやら面倒見がいいからだけではないようで……?
〇先輩
コンセプト:熱血朴念仁先輩
本名:碓氷 徹(うすい とおる)
一人称:オレ パートナーの呼び方:あかりさん
年齢:25~26(社会人四年目)
身長:平均よりちょい高め
髪型:黒髪ツーブロック
その他身体的特徴:休日もスーツの日が多い
家族構成:父、母、弟
IT系で働く中堅社員。実力は確かであかりの教育係を任された。
誰にでも対等に接することが理由で恋人に振られたことがある過去を持つ。
あかり 仕事帰りに
「せんぱーい!おはようございますっ!!!」
「おう!おはよう、あかりさん!」
社内中に響き渡るんじゃないかと言わんばかりに大きな声で挨拶をするのはオレの後輩である新入社員の火野灯ことあかりさん。
名前の通り明るく元気な女の子であり、今となっては逆にあまり見ないタイプだ。
「今日もいい天気ですねえ!」
「ああ、こんなにいい天気だと何だか外に出て散歩でもしたくなるよ」
「ええ!ですのでワタシ、朝からジョギングしてきましたっ!」
「おお……それは元気だなあ」
「先輩はジョギングとかお好きですか?」
「ああ、走るのは結構好きだぞ。足はあまり速くはないけど」
実際、天気がいい日に外を走り回るのは身体もスッキリして気分転換になる。
「じゃあじゃあ、先輩が今度よければ一緒に走りませんかっ?」
「お、おお……考えておくよ」
「約束ですよーっ?」
そう言いながら彼女は自分のPCの電源を点けて仕事を始める。
まだ配属されて数か月しか経っていないが非常に覚えが早く、取引先からも即戦力として期待されているようだ。
そのことを褒めると「先輩も教えが上手なんですよぉ~」と嬉しいことを言ってくれる。
元々人懐っこい性格だからか、どうやらそれなりに仲良くやれていると思っていいみたいだ。
「それじゃ、今日も仕事始めるか。明日は土曜日だ。今週もあと一日がんばろう」
「はいっ!」
こうして今日も一日が始まる。
「あっという間に昼休みか……」
「先輩、今日のご飯は何ですかっ?」
「え?いつも通り冷凍食品詰め合わせ弁当だよ」
「わぁ~!エコですねえ」
冷凍食品は別に地球にとってエコではないだろう、とツッコミを入れたくなったがたぶんこれはそういう意味ではないのだろう。
「あかりさんは?」
「母親が作った栄養満点愛情たっぷりお弁当ですっ!」
「おお……」
彼女が見せてくれるお弁当は今日も色とりどりでとてもおいしそうだ。
時間をかけて作られたのであろうそのお弁当は味以上に元気がもらえそうな愛情が詰まっているのだろう。
「それじゃあ今日も先輩におすそ分けしちゃいますねっ!」
「悪いなあ、いつも」
「いえいえっ!やりたくてやっているのでっ!」
なぜか恒例になってしまった”おすそ分けタイム”。
きっかけはオレがあかりさんのお弁当を羨ましそうに見ていた(あまり自覚はないのだが)のを受けてあかりさんが提案してくれたものだ。
あかりさんがおかずを一品おすそ分けしてくれるという、言ってしまえばそれだけである。
しかしいつも冷凍食品詰め合わせのお弁当を食べてきたオレにとってそのおかずは極上のものになるのだ。
「今日は……このコロッケを一つっ!」
「そんなにおいしそうな物を分けてくれるなんて……いい後輩を持ったなあ」
「いやぁ、それほどでも~」
照れる姿は愛らしく、和んでしまう。
もし出会うのが職場でなければもっと別の感情が湧き出ていたかもしれない。
「それじゃあ今日も」
「「いただきます」」
食事が始まると二人とも口数が極端に減る。お互い、食い意地が張っているのかつい集中してしまうのだ。
「「ごちそうさまでした」」
ほとんど無言で食べているだけ。でも、そんな時間も嫌ではなかった。
「ところで……先輩」
「ん、どうした」
「今日の仕事終わった後って空いていたりします……?」
「ああ、空いているぞ」
「ええっと……ちょっとお手伝いしてほしいことがあるんですけど……」
「何だい?」
「実はもうすぐ父親が誕生日で、何かプレゼントをしたいんですけど何を買えばいいのか分からなくって」
「なるほど、男性からの目線もほしいってことだね。分かったよ」
「ほんとですかっ!?ありがとうございますっ!」
目をキラキラさせながらガッツポーズをするその姿は全身で喜びを表現しているようで何だかほほえましい。
「じゃあ仕事終わったら行きましょうねっ、約束ですよ?」
無邪気に小指を出してくるあかりさん。指切りだなんて少し子供っぽいんじゃないかと言うのは野暮だった。
「ああ、約束だ」
オレ達は指切りをした。
「……ここまではよかったんだけどな」
「せんぱぁい、やっぱり仕事終わりそうにないですかぁ~?」
「これはちょっと……厳しいな」
退勤二時間前位になって急に急ぎの仕事が割り込んできた。求められるスキルから、自分がやるのが適任ということになった。
……そして終わるまで帰ることができないということは。あかりさんとの約束も果たせないということで。
「うう……お仕事さんのいじわるですね……」
「いや、忙しいのはありがたいことだよ、あかりさん」
「それはそう、ですけど」
彼女からはいじけたような様子がうかがえる。それだけ早く決めたかったのだろう。
「来週でも間に合うかな?プレゼント決め」
「間に合います、けど……」
「けど?」
「約束、したじゃないですか」
少し頬をふくらませて不満げな様子を見せるあかりさん。
「まあそうだけど、まだしばらく時間がかかりそうで……」
「大丈夫です、先輩ならすぐ終わりますよ!」
「それは……」
何も根拠のない大丈夫という言葉。でもそれがオレを元気づけてくれた。
「そうだな、早く終わらせられるようにがんばるよ。あかりさんはもう退勤時間だから退勤しちゃって」
「はいっ!……待ってますから」
ウチの方針として新入社員は残業できない。少し名残惜しそうに会社から出ていくあかりさんを見てからオレは仕事の続きに取り掛かる。
「たまには少しだけ本気出すかあ」
「後は来週でいいだろう……」
ひとまず求められた成果物は完成し、急ぎで取引先へ送る。時計を見ると夜七時を過ぎており、一時間以上残業していたことになる。
急いで会社から出ると彼女は律儀に入口前で待っていた。
「先輩っ!」
オレの姿を見るなり駆け足でこちらへ向かってくる。何だか飼い主の帰りを待つ犬みたいだ……とは言わないでおく。
「ごめん、遅くなっちゃって」
「いえいえっ!約束、守ってくれたのでっ!」
この時期の夜はまだ冷えるだろうに、健気に待ってくれたあかりさんには感謝しかない。
「寒くなかった?身体は冷えたりしていないか?」
「大丈夫ですっ!あ、でも……手がちょっと寒いかもしれません」
「そうか、それは悪いことをしたな……」
「だから……先輩が暖めてくれませんか?」
そう言って彼女はオレの手を取る。
「……まあ、オレでよければ」
「はいっ♪それじゃあ行きましょうっ♪」
こうして目的地へと向かうオレとあかりさん。
随分と長い間待たされたはずなのに、上機嫌になっているあかりさんを見ると仕事の疲れも吹き飛ぶのであった。
「……逃がしませんから、ワタシの運命の人」
「ええっと、何か言った?」
「いいえ、なーんにもっ♪」
彼女の顔には、終始笑顔が宿っていて。
だからこの時は、まさかあんなことが起こるなんてオレは全く思ってもいなかった。
シロ 屋上
大学の一角にある建物の屋上。
誰が使っているのか目的が分からないと専らの評判だ。
そんな屋上に、特定の曜日の特定の時間帯になると、ある人物がいる。
「……いや、そんな大層な人でもないか」
思い直して僕は屋上への扉を開ける。
「やあ、久しぶりだね」
「三日ぶりだからそんな久しぶりってほどでもないと思うんですが」
「時間にすると72時間。そう置き換えると長くないか?」
「睡眠時間も換算すると体感50時間程度なのでそれは盛り過ぎじゃないですか?」
「参ったな、これは一本取られたよ。今回はキミの勝ちだ」
「あなたとレスバをしているつもりはないんですが、シロ先輩」
「ふふっ、違いない」
空きコマの暇つぶしに大学内をうろついていたところ、たまたま見つけた屋上に入った時に会ったのがこの変人、シロ先輩。
初対面の時、白井だからシロと呼んでほしいと言われたのが数か月前。
そこから僕たちはお互いの空きコマが一致した時に屋上で集まるようになった。
「しかし今日は普段より3分17秒くらい遅かったね。お腹でも痛かったのかい」
「教授の講義が伸びただけです」
「キミはいつでも冷静にレスポンスを返してくれるね、クロくん」
僕の名字が黒木だから、クロくん。それがシロ先輩の決めたあだ名だった。
随分と安直な付け方だが、あだ名をつけられたのは人生で初めてだからあまり嫌な気分はしない。
「そういうシロ先輩こそ今日は一限サボってないですか」
「もちろん。バッチリ出席したとも」
「それならいいんですけど」
「キミは随分と私の出席具合を気にするんだな」
「そりゃあ授業サボって単位落として留年とかなったら、大学来た意味ないじゃないですか」
「留年したらキミと同じ学年になれる」
「バカなこと言ってないでちゃんと出席してください」
「相変わらず手厳しいな、キミは」
「ていうか、冗談でしょう」
「ふふっ、どうだろうね」
シロ先輩は今日も不敵に微笑んでいる。本人曰くフレンドリーな笑顔らしいが、どう見ても裏があるようにしか見えない。
「さて、今日は何をしようか。ドラクエ9?マリパDS?それとも、ダ・イ・パ?」
「なんでチョイスがどれもDSなんですか」
「いいだろう、DS。携帯ゲーム機の代名詞だ」
「今はSwitchですって」
そう呆れながらも懐からDSを取り出してしまう辺り、僕もこの人に毒されているのかもしれない。
「さて今日はどんなルールで遊ぼうか」
「じゃあ、だいしつげんで捕まえたポケモン縛り対戦で」
「技の思い出しや技マシンの使用は?」
「ナシで」
「ダブルスロットは?」
「いいっすよ」
「いいだろう、一発勝負だ」
「じゃあ始めますね」
「今回は勝たせてもらうよ」
「毎回どこからその自信が出てくるんですか……」
~数十分後~
「おかしい、何故勝てないんだ」
「かげぶんしんに頼らないでください、陰湿です」
「何を言う、ポケモンは確率のゲームだ。キミもそう思うだろう?」
「否定はしませんが肯定もしたくないです」
「なるほど、いわゆるツンデレか」
「違います」
「しかし今日も有意義な時間を過ごせた。キミのおかげだ」
「……どうも」
真っすぐな目でお礼を言うのはやめてほしい。そんな特別なことはしていないのに。
「どうして先輩はDSのゲームをよく遊んでいるんですか?」
「うん?一番思い入れがあるからさ」
「シンプルな理由だった」
「今のゲームも好きではあるんだがね。定期的に遊びたくなる」
「まあ、気持ちはちょっと分かります」
僕もDSは相当やり込んでいた。ただ、友達と一緒に遊ぶような経験は今までなかったから斬新だ。
「それに……」
「それに?」
「私はDSを遊んでいた頃、友達は誰もゲームをやっていなくてね。だからこういう経験は新鮮なんだよ」
「……」
驚いた。まさか先輩も僕と同じことを思っていただなんて。
「どうした?クロくん」
「あ、いや、何でもないです」
僕も同じ気持ちです、だなんて言うのはこの先輩相手だとちょっと腹が立つというか、釈然としない。だから僕は何でも思っていないフリをする。
「ふんふん、なるほど」
「……何ですか」
「今のキミの態度を見て全てを分かったようなフリをしたのさ」
「フリなんですか……」
「そうだ。私に他人の気持ちを読む力はないんだよ」
「……どうだか」
全てを見透かすような表情をしているシロ先輩。
その表情に隠された真意を僕が知るのは、まだまだ先のことになる。
かなめ クリスマス
「寒い!」
「そりゃあ冬なんだから当たり前でしょ」
12月になり外の空気がすっかりと冷えた今日この頃。俺は幼馴染兼恋人であるかなめと今日も二人で登校をしていた。
「ところで創作物だと歩いて登校ってありがちだけど実際には公共交通機関なり自転車なりを使うパターンのが多いよね」
「いきなり何の話?」
「通学手段の話」
「また藪から棒に……でもまあ確かにアタシ達みたいに歩いて行ける範囲に高校がある人の方が少ないのかしら」
「はい。私もそう思います」
「急にペッパーくんみたいに無機質になった!?」
「だがしかしこの時期の登校は風が身体に染みるよ」
「そうね……ってアンタまだその手袋使ってるの?」
「ああ。ところどころ破れているけどまだ使えるし」
「でも空いたところから風が入って寒いでしょ」
「そんなことは……ある!でも物を大事にしろってばあちゃんが言ってたんだ」
「それは確かにそうかもしれないけど……何か思い出とかそういうのあるの?」
「いいや何も。そもそも兄貴からのお下がりだし」
はえー、という顔をかなめがしている。
「そういうかなめこそ手袋なくて大丈夫なのか?」
「アタシは寒いの得意だから平気よ」
「まあほにゃららは風邪引かないって言うしな」
「グーで殴る!」
「いったあ!まだバカって言ってないじゃないか!」
「言っているようなもんでしょうが!」
そんなこんなでやいのやいのと登校しながら騒いでいたら周りから冷やかしの声が聞こえる。こいつらも飽きないな。
「みんな、いつも応援ありがとう」
「どう考えてもからかってるだけでしょうが!バカはアンタの方!」
「困りますよお客さん、こんなに秀才溢れる顔をした人が他にいますか?」
「アタシには間抜け面にしか見えないわ」
「へーへー。その間抜け面さんと付き合っているのはどこのどなたでしょうね」
「う、うっさい!……くちゅん!」
「おい、やっぱり寒いんじゃ」
「これくらい平気よ、それよりさっさと学校まで行くわよ!」
「はいはい」
そういって早歩きになるかなめの身体は寒さで震えているようにも見える。そして世間はもうすぐクリスマス。……ふむ、となるとやることとしては一つか。
~数日後~
「ということであっという間にクリスマス当日になった訳ですが」
「どうしてこう、アタシ達の親は準備がいいのかしら……」
案内されたかなめの家のリビングにはご丁寧に二人分のごちそうが置かれており、鳴らせと言わんばかりにクラッカーが置いてある。
「そしてかなめの親御さんと妹さん、俺の親御さんと兄貴は俺の家でパーティーをしている、と」
偶然にも同い年で生まれた俺たちは幼い頃からずっと家族ぐるみの付き合いをしていた。今日もその一環という訳だ。
「しかもここ数年はなぜかアタシ達を二人だけにしてくるし……」
「まあいいじゃないか。こんな広々としたスペースで二人っきりになれる機会なんてあんまりないぞ」
「それもそうね……」
「ということで」
「「いただきます」」
テーブルに置かれているごちそうをいただく。クリスマスの鉄板であるケーキとチキンだ。
「今年もおいしいわ~」
「神に感謝……!」
「こういう時だけ都合いいんだから」
そういいながらもニコニコ顔でチキンを食べるかなめ。やはり今日もおいしそうに食べている。
「……何よ、じっと見て」
「いや、今日もうまそうに食べているなあと」
「いつもそれ言うわよねー。まあ悪い気はしないけど」
「そしてよく食べる」
「う、うっさい。いいじゃない、おいしいんだから」
「いっぱい食べる君が好き」
「はいはい、分かっていますよーだ」
実際、かなめの食べっぷりは見事なもので俺と同じくらいよく食べる。俺がどちらかというと小食ということもあるが。
「そしてケーキは相変わらず各々の好みのものが用意されている、と」
「ここまで用意周到だと逆に引くわー」
俺の方にはチョコレートケーキが、かなめの方にはショートケーキが乗っている。
「かなめー、イチゴちょうだい」
「ダメに決まっているでしょ!」
「じゃあ逆にイチゴ以外ちょうだい」
「どうしてそれでいけると思ったの……?」
「ふふん」
「なんでそこで誇らしげになるのやら……」
「しかしこうして気兼ねなく冗談を言い合えるのってなんかいいよな」
「八割以上アンタの方が言っているだけでアタシはツッコミしてるだけなんだけどね」
「しかしボケというのはツッコミがいないと成り立たない。そうだろう?」
「そうね、アンタの突拍子もないボケをさばききれるのはアタシくらいだわ」
「いつもありがとうございます(ぺこり)」
「こ、こちらこそ……?」
「さて、何やらいい雰囲気になったところでクリスマスの恒例のプレゼント交換といきましょうや」
「それ自分で言ったら台無し……っと、プレゼント用意するわね」
お互いにカバンからプレゼントを取り出す。それはちょうど同じくらいの大きさの箱だった。
「ふむ。サイズ的には変わらないが中は何が入っているのやら」
「ふふっ、開けてみて」
「よしきた先行は俺がもらおう」
かなめからもらった箱を開けると、中には手袋が入っていた。
「……おお、これは」
「そろそろ買い替えてもいいんじゃないと思って」
さっそく手に装着してみる。手を多い尽くしてくれる感触は久しぶりだ。
「これは……うれしいな。ありがとう」
「ふふっ、アタシが選んだんだから当然よ!」
「しかしこうなると俺のプレゼントが果たして喜んでもらえるかどうか……」
「さーて、このかなめちゃんを喜ばせるものは入っているかしら……って」
「……うむ」
かなめが開けた箱にはなんと手袋が入っていた。
「……何よ、考えることは一緒だったってわけ?」
「そういうことになるみたいですね」
「ふーん……そっかあ」
何やらうんうん言いながら手袋を装着するかなめ。
「アンタにしてはいいセンスじゃない」
「かなめ先生に鍛え上げられたおかげです」
実際、何年か前は奇妙な物をプレゼントしてはかなめを困らせていたっけ。
「よろしい。女の子を喜ばせる方法、分かってきたじゃないの」
「そりゃあ、かなめの困った顔とか呆れている顔とか怒っている顔とかも好きだけど、やっぱりかなめの喜んでいる顔が見たいからさ」
「なっ……そういうこと真顔で言うの、ずるい」
「いいだろう、クリスマスなんだからこれくらいは」
「もう……アタシも、その……うう、恥ずかしいからアタシは行動で示すわ!」
「えっ?」
「だから……来て?」
そう言いながら自分の部屋に向かい手招きをするかなめ。これは……ごくり。
~翌朝~
「いやー、清々しいほどに清らかな朝ですね」
「アンタなんでそんな平静でいられるのよ……」
あの後、夜中までにゃんにゃんした俺達はかなめのお母さんに起こされるまで一緒に寝ていた。もちろんあられもない姿も見られてしまっている。
「逆にかなめの方が慣れてなさすぎるという説がある」
「そ、そんなことないわよ!」
「それより手袋の方はどうですか」
「あ、うん。暖かいわ。えっと……ありがとう」
「どういたしまして。俺も暖かいよ」
「あっでも!まだちょっと寒いかなーって」
「おや?もう少し厚い方が良かったか?」
「そうじゃなくて!……もう、こういうことよ」
おもむろにかなめが手を握ってくる。
「おっふ」
「ふふん、いつもやられてるからたまには仕返しですよーだ」
「顔を真っ赤にしながら言われても説得力に欠けるんだが」
「う、うっさい!アンタも顔赤いでしょうが!」
「今朝トマトジュースを飲みまくったからその影響が出ているんだ」
「飲んでなかったでしょ!今朝一緒に食べてるんだから見え透いた嘘をつくなーっ!」
「わはは」
そこから周りに見つかって冷やかしされるまで今日もやり取りが続く。
そして今日の冷やかしの声は普段より一層騒がしいのであった。
かなめ 勉強
「そういえばそんなseasonかあ」
ぼんやりしながら眼前のプリントを見る。そこには「進路希望調査」と書かれていた。
「まあ、まだ受験生じゃないしテキトーでいいか」
幸いにしてまあまあ頭のいい俺は地元にある無難な大学を選択した。
今のところそこまでやりたいことも決まっていないし、学部とかは来年決めよう。
委員長にプリントを雑に渡し、机に突っ伏して俺はそのまま休み時間を終えた。
「ちょっと、アンタ」
「……はっ」
聞きなじみのある声に顔を上げると、そこには俺の幼馴染兼恋人であるかなめがいた。
「いつまで寝てんのよ。もう放課後よ」
「そうか。やはり授業という何もイベントが発生しない出来事は得てしてカットされてしまうのだな」
「今日も意味不明ね」
「そんなに褒めるな、照れるだろ」
「だから褒めてないっつの!この鈍感ポジティブ野郎!」
「暴力は良くないですよ、かなめさん」
「うっさい!」
この恋人、見た目はとてもかわいらしいのだが性格にやや難がある。すぐ暴力を振るうのだ。
「でもまあ、惚れた弱みか」
「ほっ!?いきなり何言ってんの!」
「照れさせても鉄拳が飛んでくるのはいかがなものでしょうか」
「うっさいうっさい!それより話があるんだけど」
「何でしょうか」
「アンタこれから空いているわよね?ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど」
「また死体の処理か。あれ面倒だから好きじゃないんだよな」
「違うわ!ていうかそんなこと頼んだこと一度もないわ!」
「ふはは、ばーれーたーかー」
「アンタと話してると余計な体力どんどん削られていくんだけど」
「嫌じゃないクセに」
「……うっさい。で、話を戻すんだけど。アタシに勉強を教えなさい」
「ほう、これまた珍しい。俺に教えられる範囲であればいくらでも」
「ありがと。じゃあさっそくアタシの家に行くから」
「恋人の部屋に入るなんて、これからドキドキワクワクなイベントが始まるに違いない!」
「ただの勉強だわ、たわけ!」
などとボケ&ツッコミの応酬をしながらかなめの部屋にあっという間にたどり着いた。
「おじゃましまーす」
「はいはい、パパもママも夜までいないからテキトーに過ごしといて」
「ん」
とはいえ勝手知ったる我が家のように振る舞うのはまだ少し気が引けるのでおとなしくかなめの部屋で座って勉強用具を出しておく。
「しかし相変わらず性格に似合わずガーリーな部屋だなあ」
「聞こえる声で言うなー!」
「後半褒めてるのに」
「前半けなしてたら意味ない!」
ぷんすかしながら飲み物を持ってきたかなめが部屋にやってくる。
「おっ、オレンジジュースだ」
「アンタの好みは良く分かってるからね」
「助かる、あらいぐまラスカル」
「それで今回教えてほしいところなんだけど」
「ボケをスル―された」
「やっぱ数学が難しいのよねー。三角関数とか」
「ほうほう」
かなめが真剣モードに入ったので俺もそれに応えることにする。かなめもこちらの話を真剣に聞いている。かなめのいい香りが俺の顔の前に漂う。
「(……いかん、集中せねば)」
自分の恋人と二人っきりで密室にいるという素晴らしいシチュエーションで何もできないもどかしさをこらえつつかなめに勉強を教えていく。
「……と、まあ基本的なところはこんなもんかな」
「はえー。毎回思うけどアンタ教えるの意外と上手いわよね。先生にでもなったら?」
「教師は何かと大変なイメージがあるから俺に合わないだろう」
「あー、確かに。アンタ根性ないもんねえ」
「今日も恋人からの評価が厳しい俺です」
「あははっ、でもそれでいいのよ。そこはアタシが引っ張っていくから」
「そいつぁ頼もしいや」
「だからこういうところで頼りになればいいのよ、アンタは」
「あ、どうも恐縮です……」
「ちょっと何マジで照れてんのよ!」
「いや、かなめからそういうこと言われるのあんまりないから」
「悪かったわね!」
かなめの方も顔が赤くなっており、お互いにまっかっかだ。甘酸っぱい青春の風が吹いている。
「うううーっ、えいっ」
「おわっ」
そしてその雰囲気に耐え切れなくなったかなめが俺に飛びついてくる。
「かなめさん、急に何を」
「こうすればアタシの顔見れないでしょ!」
「だからと言って目の前の相手に飛びつくのは短絡的というか、なんというか」
目の前にあるのはかなめの頭だ。とても撫でやすい位置にある。
「あ」
気がつけば手がかなめの頭に移動してしまっていた。これは鉄拳制裁が飛んできそうだ。ゲームセットだ。
「……」
しかし撫でられているかなめさんは動こうとしない。
「あのー、かなめさん?」
「何よ、口を動かす暇があったら手を動かしなさいよ」
「……私に撫でろと命じられるので?」
「皆まで言わせないの!」
どうやらお許しをいただいたようだ。耳が赤くなっているかなめは大変にかわいらしいが、そのことを指摘すると今度こそ鉄拳制裁が飛んでくるので、おとなしく撫でる。
「~♪」
何やらご機嫌になったのか鳴き声が漏れている。そのまましばらく撫で続けた。
「ふうっ、満足したわ」
「さいですか」
「アンタはあまり満足してなさそうだけど」
「いやいやそんなことは。今日も俺の恋人のかわいいところが見れて良かったですよ?」
「……そういうこと真っすぐに言うの、なんかずるい」
「ふはは。そういやなんでまた急に勉強教えてほしいだなんて言ったんだ?」
「ええっと、それは……」
「……まさか」
「別にいいじゃない!一緒の大学行ったら今よりもっと楽しそうだなんて思っていないんだからねっ!」
「まだ何も言ってませんが」
「はっ!ハメたわね!?」
「ハメてません。そして一緒の大学に行ったら楽しそうというのは俺も同意見です」
「こういう時に限ってニヤニヤするな変態!」
「ありがとうございます!」
「変態って言われて喜ぶな変態ー!」
今日もきゃんきゃん騒ぐ恋人が最高にかわいいなと思いました。また勉強を教えよう、お互いの為にも。